平成20年4月25日発行 通巻113号
NPOリレーインタビュー
がんばれネットワーク
三重県NPO室が発行する市民活動・ボランティアニュース2008年5月号掲載の岩根静栄(いわね・しずえ)さんのインタビューです。
三重県内の市民活動団体の人をリレーで紹介していきます。但し、紹介するに当たってはルールがあります。1・同じ地域で無いこと。2・同じ活動分野で無いこと。さてどんな人がどんなふうに、つながっているのでしょう。芸能サークル「さくら会」の創立メンバーである伊藤さんからバトンが繋がったのは車椅子レクダンス普及会でボランティアをしている岩根静栄さん。岩根さんはさくら会のメンバーでもあります。

自分が動ける間は、
ぼちぼちと続けていきたいですね。
車椅子レクダンス普及会三重一志支部 岩根静栄さんに聞く




誰もがダンスを楽しめる社会環境を実現する…


……岩根さんが参加しているボランティア団体を教えてください。
車椅子レクダンス普及会、通称矢車草の一志支部と、前回インタビューで紹介されたさくら会に入っています。さくら会では、歌を歌っています。
……矢車草では、どんな活動をしているのですか?
矢車草では、高齢者や障がいのある人たちが、車椅子を使って社交ダンスやレクリエーションダンスなどを一緒に楽しめるような活動を行っています。具体的にいえば、一志支部の場合は津市周辺地域の高齢者施設などを訪問しています。
……どのくらいの頻度で訪問していますか?
2〜3ヶ月に1回くらいです。さくら会の方はほぼ毎週、施設を訪問していますけどね。
さくら会では、歌を披露しています 車椅子レクダンスのメンバー

……岩根さんが矢車草に入ったきっかけは?
社交ダンスです。京都で暮らしていた時からずっと社交ダンスを楽しんでいたので、三重に引っ越してからも続けたいと思って、教室を探しました。最初は津市内のダンス教室に通っていたのですが、平成7年頃に、白山町の公民館の講座にも社交ダンスがあることを知って、そちらに移りました。
……いつ引っ越されたとのですか?
平成2年です。58歳で会社を退職して、その後すぐ、白山町へ引っ越してきました。京都の知人が三重の出身で、こちらの土地をお世話いただいたのですが、夫がとても気に入りまして、移り住むことになりました。
……社交ダンスと車椅子レクダンスが繋がったのは?
公民館の講座で指導してくれている西端先生が、矢車草でも指導をされていて、講座のメンバーにボランティアをしませんかと呼びかけられたのです。私を含む10名ほどがボランティアとして参加することになりました。でも最初はあまり、ボランティアとは意識しませんでしたね。ただ、高齢の方や、身体のご不自由な方の所へ行って、一緒に音楽を聞きながら、ダンスを楽しむとだけ聞いていました。
……訪問先ではどんなダンスをするのですか?
高齢者の施設に行くことが多いので、「東京音頭」や「憧れのハワイ航路」「瀬戸の花嫁」など、みんながよく知っている曲に簡単な振りを付けたダンスを踊ります。本当に簡単ですから、すぐに覚えられますよ。車椅子でクルクル回るようなダンスは、慣れていない方は目を回してしまいますから、そういうダンスはしません。後は先生がハーモニカで何曲か童謡を吹いてくださって、それに合わせてみんなで歌います。だいたい、一時間ぐらいのプログラムですね。
……岩根さんたちボランティアは、どのような役割なのですか?
私たちは車椅子で踊る方の補助をしています。施設を訪問して、利用者の方と一緒にダンスをする時は、一つの車椅子の前後に補助がつき、車椅子をスムーズに操作します。
……何人ぐらいで訪問するのですか?
16人ぐらいかな。交代で踊ったり、補助をしたりしています。それに矢車草では割に大きな施設へ行くことが多いので、人手も必要になります。車椅子ダンスをしようと思ったら、それなりのスペースが必要でしょう?それでも一度に10台も一緒に動けませんね。
……ボランティアのメンバーは、皆さん社交ダンスの仲間ですか?
いえ、フラダンスのグループから来ている人もいますし、ダンスとは無関係にボランティアをされている方もいます。ただ、社交ダンスをしているとダンスの曲や足の運び方、リズムの取り方などが車椅子ダンスとも共通していますから、全然知らない人よりは覚えるのが早いかもしれません。レクリエーションダンスに関していえば、ステップなども関係ありませんから、誰でもすぐに覚えられますよ。ですからダンス未経験という方もぜひ、ボランティアに参加してもらいたいです。
……車椅子ダンスというと、競技ダンスもあると思うのですが?
健常者と車椅子利用者がコンビとなって踊る「車いすダンス」があります。こちらは社交ダンスと同じようにワルツやタンゴなどのスタンダード5種目と、ルンバやサンバなどのラテンアメリカン5種目を踊ります。衣装はドレスやタキシードですし、車椅子も特別仕様です。クルクルっと回転したり、ステップを刻んだり、見た目も美しいですよ。
……岩根さんは競技ダンスはされないのですか?
デモンストレーションなどで、マンボやフォーメーションダンスを踊ったことはあります。施設を訪問する場合も、一緒に踊るほかに、私たちのダンスを見てもらうこともあります。車いすダンスは全国大会も毎年、行われているのですが、残念ながら私は見に行ったことがありません。
……車椅子レクダンスの練習などはするのですか?
毎月第1、3土曜日の午前中にレッスンをしています。メンバーが交代で、車椅子に乗る係と補助係になって、補助の練習をします。レッスンは1時間半ですが、結構、汗もかきますし、力もいりますから、いい運動になりますよ。施設を訪問する時も、衣装換えをしてから、ちょっと練習をします。
……資格などもあるのですか?
レクダンスのインストラクターがあります。私も試験を受けました。
……お話しを聞いていると、趣味のダンスから、ボランティアの方へ幅が広がっていった。その自然さがいいなあと感じました。
趣味でダンスを踊るのもいいですけど、車椅子レクダンスの場合、訪問先の方たちが喜んでくれるでしょう?それが一番。役に立っているのかは自分ではわかりませんが、私でもボランティアできるというのが嬉しいですね。ボランティアを始めたことで、いろいろな場所に行けますし、お友だちもたくさんできました。
……ボランティアをしていて印象に残っていることは?
車椅子レクダンスではなく、さくら会での活動の時ですが、私の歌を聞いて「涙が出てきた」と言われたことが、本当に嬉しかったですね。自分が楽しんでやっていることが人に伝わったのかな。それはきっと、車椅子レクダンスでも伝わると思います。
……二つのボランティアで、スケジュールがいっぱいでしょう?
夫には「家にも高齢者はいるぞ」と言われています(笑)。訪問の前日は、歌詞を忘れないかなあとか、段取り間違えないかなあと不安になりますけど、自分が動ける間は、ぼちぼちと続けていきたいですね。
車椅子レクダンスの様子です。施設を訪問するほか、発表会などでデモンストレーションをすることもあります。
車椅子レクダンス普及会(矢車草)
高齢者や障がいのある人たちが健常者と同じように楽しめる社会環境を実現するために活動している全国的なグループです。車椅子を活用した社交ダンスやフォークダンス、レクリエーションダンスを、一緒になって楽しむことを通じて、社会貢献することを目指しています。「私たちが活動を通じて得るのは感動だけです」を合い言葉にしています。また、車椅子フォークダンスインストラクター等を養成し、日本全国の市区町村に車椅子レク(レクリエーション)ダンスを楽しむボランティアサークルを設立して、ボランティア活動を展開します。
普及会の別名は「矢車草」。車椅子をあらわすに相応しい花です。
【三重県内の支部】
四日市/名張皇學館(学校)/鈴鹿/一志/松阪/玉城/伊勢/明和/嬉野/白山

車椅子レクダンス普及会三重一志支部
Tel.059-294-7227
車椅子レクダンス普及会三重白山支部
Tel.059-262-3480

岩根静栄さんはこの人を紹介します。
植田賢一さん
ホームステイin津実行委員会のメンバーとして、外国人学生のホームステイの受け入れや、交流活動を行っています。
おねがい
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